さおりのせかいへ、ようこそ。
ショッピングモールでウィンドウショッピングを楽しんでいたところ、たまたま展示会に遭遇したのが刻字との出会いでした。
でも、書道や彫刻に特に興味があったわけではありません。
その展示会では、先生と呼ばれる方が、古代文字で一文字無料で書いてくださるとのことで、何となく書いていただいたのです。
書を手にし、展示された作品を見ているうちに、なぜか刻字というものに惹かれたことで、習い始めるようになりました。
おうちの表札を、木彫りで自作する。
部屋や玄関に飾れるような、古代文字の彫刻をつくる。
そんなの無理でしょ。大変すぎる。そう思うかもしれません。でも、世界にふたつとない表札や彫刻を、自分の手でつくれたら素敵じゃないですか?
そんな「刻字」について、何度かにわけてご紹介します。
刻字(こくじ)って何?
刻字の始まりは3500年前とも4000年前とも言われています。その頃は、甲骨文字と呼ばれる文字が、亀の甲羅や獣骨・木や石などに刻まれ表記されていました。
それから長い年月が過ぎ、現代。古代文字を使って木の板に字を描き、それを刻して、着色する。単に文字を表記していただけのものから、創造性豊かなアート作品へと進化したのです。
百聞は一見にしかず。作品をご覧ください。
刻字は古代文字しか彫れないの?
刻字では、古代文字と呼ばれる、昔に使われていた書体を彫ることが多いです。
でも、近代文字や明朝体、ゴシック体などで彫る方もいますし、最近では文字だけでなく、シルエットなどの絵を組み合わせた作品も増えてきていますので、必ずしも文字にこだわる必要はないと思います。
誤解を恐れずに言うなら、彫刻の文字版、といったところでしょうか。
作品を完成させるまでの時間は?
人によってさまざまですし、板の大きさや文字数によって大きく変わります。字を彫るのか、字の周りを彫るのかでも大きく変わってきます。
本当におおざっぱですが、30cm×50cmの板に2文字を彫るとしたら、私が作業する場合で30~40時間はかかると思います。上で紹介した作品は、50時間以上かかりました。
少し前に家の表札をつくったときは、12cm×26cmの板に4文字彫って、着色なしで30時間くらい。
毎日少しずつ、2~3か月くらいかけて完成させていくのが、楽しめるコツだと思いますよ。
まとめ
何事も、慣れるまでは苦労の連続です。それは刻字も例外ではありません。
でも、その苦労の先には、世界に一つだけのオリジナルの作品が待っています。玄関や部屋に飾ってもいいですし、作品を販売してもいいと思います。
手に職を付ける、というのはちょっと語弊があるかもしれませんが、自分の手で何かを作り出すのも、楽しいですよ。
そういえば、ご婚約やご結婚をされている方は、エンゲージリングやマリッジリングの内側に日付やイニシャルを刻印する方が多いと思いますが、あれも広義では刻字の一種になるのかな。
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