さおりのせかいへ、ようこそ。
先日、篆刻と刻字の展示会が行われました。
大小様々な作品が展示されていましたので、少しだけその様子をご紹介したいと思います。
篆刻(てんこく)
篆刻ってなに?
篆刻(てんこく)というのは、書道や絵画などに落款(サイン)として押される印章(はんこ)を作ること。実印や銀行印などの印章を自分で彫ることも含めて、篆刻と呼ばれることもあります。
篆刻印とはんこを一緒くたに語ることを嫌う人もいますので、ここでは「はんこ」という表現は避けたいと思います。
篆刻の展示物
たぶん中国語だと思いますが、私は中国語がわからないので、どんな意味があるのかはわかりません。でも、作品を見ると象形文字のようになっていて、とても面白みがありますね。
広く大きな道に入るための門などはないように、真理の世界、悟りの世界に到るために、どんな道を選ぶか、どこから入るか、などというこだわりは不要である。
それが転じて、何でも受け入れられる大きな度量を持っていることの例えとしても使われるらしい。
月を友として華と交わる。
友月交風(月を友とし風に交わる)…風月と親しみ、自然なる風流を楽しむこと、と同じような意味だと思います。
ふくわらいのような絵になっていますが、実はこれも文字になっているのがわかりますか?
「目」「鼻」「口」「耳」という漢字を、絵のように見せている印章です。とてもおもしろいですね。
刻字(こくじ)
刻字ってなに?
刻字(こくじ)については、過去の記事で紹介しています。
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刻字の展示物
仏教の僧侶が布教や修行のために各地を巡り歩くことを「遊行(ゆぎょう)」と言います。
仕事もせずに遊び歩くことを指す遊行(ゆうこう)という言葉もありますが、「遊行(ゆぎょう)」は「行脚(あんぎゃ)」に言い換えられ、「遊行(ゆうこう)」はいわゆる「プータロー」です。
中国語に「求福」という言葉があるようで、日本語にすると「幸せを求めること」だそうです。
単純に、福を求めることとして「求福」としているかもしれませんが、結果的に同じような意味になるでしょう。
どんなに地上高い樹の葉でも、いずれは落ち葉となって樹の根本に落ち、根に帰る(腐葉土となって樹を育てる)こと。つまり、人もまた最後には故郷へ帰るものである、というような意味があります。
「樹高千丈 落葉帰根」という中島みゆきさんの歌もありますね。もともとは中国のことわざなんだそうです。
まとめ
いくつかの作品を紹介しましたが、気になる作品はありましたか。
見るだけでも楽しい篆刻・刻字ですが、自分で作品を作り上げてみるのも面白いですよ。
もしお近くで篆刻や刻字の教室があれば、一度見学してみてはいかが。教室によっても違いがあると思いますが、たぶんみなさん、楽しんでいらっしゃると思いますよ。
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